これまで、移動平均線を相場判断の補助として使う考え方を整理してきました。
ここで、もう一歩踏み込んで知っておきたいのが「指数平滑移動平均線(EMA)」です。
EMAは、一般的な移動平均線(SMA)よりも、直近の価格に強く反応する特徴があります。
そのため、トレンドの変化を早めに察知したい場面で、役立つことがあります。
この記事では、インジケーター編としてEMAの特徴と、どんな場面で使うと判断がしやすくなるのかを解説します。
SMAとの違いを理解し、使い分けの感覚を身につけていきましょう。
なぜ指数平滑移動平均線を使うのか
①単純移動平均線はどうしても遅れる
移動平均線は、相場の流れを把握するための便利な指標です。
しかし、単純移動平均線(SMA)を使っていると、
「反応が遅い」「エントリーがワンテンポ遅れる」
と感じることがあります。
これは、SMAが過去の価格をすべて同じ重みで平均しているためです。
そこで登場するのが、指数平滑移動平均線(EMA)です。
直近の価格をより重視する
これが、EMA最大の特徴です。
指数平滑移動平均線(EMA)とは何か
①新しい価格ほど影響が大きい平均線
EMAは、直近の価格により大きな比重を置いて計算されます。
そのため、価格変化への反応が早くなります。
SMAと比べると、
トレンドの変化を早めに察知しやすいのが特徴です。
スピード重視の平均線
だと理解してください。
EMAの基本的な使いどころ
①トレンドの初動を捉えやすい
EMAは、トレンドが出始めた場面で強みを発揮します。
SMAではまだ横ばいに見える場面でも、
EMAはすでに向きを変えていることがあります。
そのため、
初動に近いエントリー
がしやすくなります。
EMAをトレード判断に使う方法
①EMAの向きで方向を判断する
EMAが上向きで、価格がその上にある。
この場合、買い目線を基本とします。
EMAが下向きで、価格が下にあるなら売り目線。
SMAと同じ考え方ですが、
より早く方向を認識できます。
②押し目・戻りの判断に使う
トレンド相場では、
価格がEMAまで戻る場面が多く見られます。
そこで反発するかどうかを確認し、
エントリーを検討します。
EMAは動的なサポート・レジスタンス
として機能します。
EMAとSMAの使い分け
①EMAはタイミング、SMAは環境認識
EMAは反応が早いため、エントリーのタイミングに向いています。
一方で、SMAはノイズが少なく、
相場全体の流れを把握するのに適しています。
この2つを役割分担させることで、
判断の精度は大きく向上します。
初心者が注意すべきポイント
①反応が早い=ダマシも増える
EMAは反応が早い分、
レンジ相場ではダマシも増えます。
EMAだけで判断せず、
トレンドラインやサポート・レジスタンスと必ず組み合わせましょう。
初心者におすすめのEMA設定
初心者におすすめなのは、
20EMAまたは21EMAです。
これまで使ってきた20期間SMAと、
ほぼ同じ感覚で使えます。
まずは、
EMA1本だけを追加し、違いを体感してください。
次に学ぶべきこと
EMAを使えるようになると、
トレードのスピード感が一段階上がります。
次回は、ボリンジャーバンドを表示し、
値動きの「広がり」を見る視点を学びます。
相場の勢いを、別の角度から捉えていきましょう。
まとめ|EMAは「変化に気づくための移動平均線」
指数平滑移動平均線(EMA)は、相場の細かな変化に素早く反応しやすい特徴があります。
その分、ダマシも増えやすいため、単独で売買判断をするのには向いていません。
トレンドが続いているか、勢いが弱まり始めているかを確認する補助として使うことで、EMAは本来の力を発揮します。
EMAは「早く反応する分、慎重に確認する必要がある指標」と理解しておくことが大切です。
SMAやライン分析と組み合わせることで、相場の変化にいち早く気づけるようになります。
次回は、ボリンジャーバンドを表示させ、その特徴を理解するところから進んでいきます。
【投資に関する注意】
本記事の内容は、筆者の個人的な見解であり、特定の通貨ペアや金融商品の売買を推奨するものではありません。
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