ここまで読み進めてきたあなたは、FX初心者としての基礎をすでに一通り身につけています。
トレンドの考え方、ラインの引き方、エントリーと損切り、利益確定の設計。
第16話までで、「自分で相場を見て、トレードを組み立てるための土台」は完成しました。
ここから先は、いわゆる応用編に入ります。
応用編では、フィボナッチ比率やトレンドライン、移動平均線などのテクニカル指標を扱っていきますが、これらは「新しい勝ち方」を探すためのものではありません。
すでに持っている判断を補助し、迷いを減らし、精度を高めるための道具です。
まずは、「トレンドやラインをどう見るか」という基礎がある前提で、フィボナッチ比率を相場判断にどう生かすかを見ていきましょう。
基礎の上に、少しずつ武器を足していく感覚で読み進めてください。
なぜフィボナッチが必要なのか
①押し・戻りは毎回同じ深さではない
トレンド相場では、価格は一直線に進みません。
必ず、途中で押しや戻りが入ります。
問題は、
「どこまで戻るのか分からない」
という点です。
浅く終わることもあれば、深く戻ることもある。
この判断を感覚でやってしまうと、トレードは不安定になります。
そこで使えるのが、フィボナッチ比率です。
②相場参加者が意識しやすい目安
フィボナッチ比率は、自然界にも多く存在する比率です。
不思議なことに、金融市場でもよく意識されます。
理由はシンプルで、
多くのトレーダーが同じものを見ているからです。
意識されるから、反応が起きやすい。
フィボナッチは、その代表例です。
フィボナッチ比率の基本
①よく使われる比率
トレードで特によく使われるのは、以下の比率です。
38.2%
50.0%
61.8%
これらは、押しや戻りの目安として使われます。
「どこで止まりやすいか」を測る定規
のようなものだと考えてください。
②0%と100%の考え方
フィボナッチを引くときは、
起点と終点を決めます。
上昇トレンドなら、
0%:安値
100%:高値
下降トレンドなら、その逆です。
この2点を基準に、戻りの深さを測ります。
フィボナッチの正しい使い方
①単体では使わない
ここで、非常に大事な注意点があります。
フィボナッチは、単体で使うものではありません。
ライン、トレンド、ローソク足。
これらと重なる場所を探すために使います。
重なれば重なるほど、信頼度は上がります。
②「反応を見る」ための道具
フィボナッチのラインに触れたら、即エントリー。
これは、やってはいけません。
見るべきなのは、
その付近で、価格がどう反応するか。
止まるのか。
ヒゲが出るのか。
勢いが弱まるのか。
判断材料を増やすための補助線だと考えてください。
具体的なトレードでの使い方
①上昇トレンドでの押し目買い
上位足が上昇トレンド。
下位足で押しが入る。
そのとき、直近の上昇に対してフィボナッチを引きます。
38.2%付近で止まれば、強いトレンド。
50.0%や61.8%まで来れば、深めの押し。
そこに、サポートラインや反発サインが重なれば、
押し目候補になります。
②下降トレンドでの戻り売り
考え方は、逆になります。
直近の下落に対してフィボナッチを引く。
38.2%〜61.8%付近で戻りが止まり、
レジスタンスや上ヒゲが出れば、
戻り売りの候補です。
初心者がやりがちな間違い
①どこにでも引いてしまう
小さな値動きすべてにフィボナッチを引く。
これは、混乱のもとです。
引くのは、
トレンドがはっきりしている部分だけ。
メリハリをつけましょう。
②数字を信じすぎる
61.8%だから反発するはず。
この考え方は危険です。
反発するかどうかは、
相場が決めます。
フィボナッチは、あくまで「目安」です。
次に学ぶべきこと
フィボナッチは、戻りや押しを測る強力な道具です。
次回は、トレンド相場でさらに使える
「トレンドライン」の引き方と考え方を学びます。
相場の流れを、線で捉える力を身につけていきましょう。
まとめ|フィボナッチは「判断を助ける補助線」として使う
フィボナッチ比率は、それだけでエントリーや決済を決めるための魔法のツールではありません。
むしろ、トレンドやラインといった基礎的な判断があってこそ、意味を持つ補助的な指標です。
すでに意識されている反転ポイントや、押し目・戻りの候補となる価格帯にフィボナッチが重なることで、「その判断は妥当かどうか」を確認する材料になります。
応用編で大切なのは、新しい答えを探すことではなく、今までの判断を裏付けることです。
フィボナッチを使うことで、なんとなくの感覚だったポイントに「理由」を持たせられるようになります。
まずは、ラインやトレンドを自分なりに判断したあとで、フィボナッチを重ねて確認する。
その順番を守ることで、応用編のテクニカルはあなたのトレードを邪魔するものではなく、支えてくれる道具になります。
次回は、トレンド相場でフィボナッチ比率をどう使えば判断が整理しやすくなるのかを、さらに具体的に見ていきましょう。
【投資に関する注意】
本記事の内容は、筆者の個人的な見解であり、特定の通貨ペアや金融商品の売買を推奨するものではありません。
FX取引は元本保証のないリスクを伴う金融商品です。実際のトレードは、必ずご自身の判断と責任にて行ってください。
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