移動平均線を1本だけ表示していると、相場の流れはシンプルに見えます。
一方で、「今は短期的な動きなのか、それとも大きな流れなのか」が分かりにくいと感じることもあるでしょう。
そこで使われるのが、複数の移動平均線を同時に表示する方法です。
短期・中期・長期の移動平均線を重ねることで、相場の勢いやトレンドの強さが立体的に見えてきます。
この記事では、インジケーター編として複数の移動平均線を使って、トレンドをどう判断すればよいのかを整理して解説します。
本数を増やすことが目的ではなく、相場の状態を分かりやすくするための使い方を身につけていきましょう。
なぜ移動平均線を1本だけでは不十分なのか
①方向は分かっても強さが分からない
移動平均線を1本使うだけでも、
相場の方向はある程度つかめます。
しかし、それだけでは、
「どれくらい強いトレンドなのか」
までは分かりません。
そこで役立つのが、
複数の移動平均線を重ねて見る方法です。
複数の移動平均線とは何を意味するのか
①時間軸の違う参加者を見るということ
短期の移動平均線は、短期トレーダーの動き。
中期の移動平均線は、デイトレーダー。
長期の移動平均線は、スイングや機関投資家。
それぞれの平均線は、
異なる時間軸の参加者の平均的な行動を表しています。
複数の平均線=参加者の方向がそろっているか
を見るイメージです。
基本となる組み合わせ
①短期・中期・長期の3本構成
よく使われるのは、
短期・中期・長期の3本です。
例としては、
・20期間(短期)
・75期間(中期)
・200期間(長期)
この組み合わせが王道です。
複数の移動平均線で分かること
①きれいな並び=強いトレンド
上昇トレンドでは、
短期 → 中期 → 長期の順で上に並びます。
しかも、
すべての線が上向き。
この状態は、
非常に強いトレンドを示します。
②絡まり合っている=レンジ相場
移動平均線が絡まり合い、
横向きになっている場合。
これは、
参加者の方向がそろっていない状態です。
無理にトレンドを狙う場面ではない
と判断できます。
エントリー判断への落とし込み方
①すべての平均線の向きをそろえる
買いを狙うなら、
すべての移動平均線が上向き。
売りを狙うなら、
すべて下向き。
これだけで、
無駄な逆張りは激減します。
②短期線への押し目・戻りを狙う
強いトレンドでは、
価格は短期移動平均線まで戻ることが多いです。
そこで反発するかどうかを確認し、
エントリーを検討します。
流れに逆らわず、浅い押し目を狙う
のが基本です。
複数移動平均線の注意点
①表示しすぎると逆に迷う
移動平均線を、
4本、5本と増やすと、
チャートは一気に見づらくなります。
まずは3本まで。
少ないほど判断は速い
ことを忘れないでください。
初心者におすすめの考え方
初心者のうちは、
「きれいに並んでいる相場だけを狙う」
これで十分です。
無理に初動を取ろうとしなくても、
トレンドは何度もチャンスをくれます。
まずは、
分かりやすい相場だけを選びましょう。
次に学ぶべきこと
複数の移動平均線でトレンドをつかめるようになったら、
次は、指数平滑移動平均線(EMA)を活用する方法に進みます。
より反応の良い平均線を、どう使うかを解説します。
まとめ|複数の移動平均線は「トレンドの強さ」を見るためのもの
複数の移動平均線を使う目的は、売買サインを増やすことではありません。
短期・中期・長期の流れが、同じ方向を向いているのか、それともズレ始めているのかを確認するためのものです。
すべての移動平均線がきれいに並んでいる場面では、トレンドは比較的安定しやすくなります。
移動平均線がバラけ始めたときは、相場の勢いが変わりつつあるサインと考えられます。
ライン編で学んだトレンド判断と組み合わせることで、トレードの迷いはさらに減っていきます。
次回は、同じ移動平均線でも反応が早い「指数平滑移動平均線(EMA)」について解説していきます。
【投資に関する注意】
本記事の内容は、筆者の個人的な見解であり、特定の通貨ペアや金融商品の売買を推奨するものではありません。
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