移動平均線やボリンジャーバンド、一目均衡表といった指標に触れてきましたが、次に注目したいのが「勢い」を示すインジケーターです。
価格は上がっているのに、どこか勢いが弱く感じる。
逆に、下げている途中でも、そろそろ止まりそうな気配を感じることもあります。
そうした「相場の勢い」を視覚的に確認するために使われるのが、MACDです。
この記事では、インジケーター編としてまずMACDを表示させ、どんな情報を持った指標なのかを整理します。
売買ルールを考える前に、MACDの役割をしっかり理解していきましょう。
なぜ雲をトレード判断に使うのか
①環境認識からエントリーへ橋渡ししてくれる
前回までで、一目均衡表の雲は「相場の方向をざっくり見るためのもの」として紹介しました。
今回はそこから一歩進んで、「実際のトレード判断」に雲をどう結びつけるかを考えていきます。
多くの初心者は、環境認識とエントリー判断が頭の中でバラバラになりがちです。
雲を使うと、「どちらを狙うか」と「どこで狙うか」が自然につながります。
雲は“方向フィルター”でありつつ、その周りがエントリーゾーンになる
というイメージを持っておくと、非常に使いやすくなります。
②ラインではなく“ゾーン”として機能するから騙されにくい
トレンドラインや水平線は「1本の線」です。
実際の相場では、その線を数pipsだけ抜けてから戻る「抜けたふり」がよく起きます。
一方、雲は「幅のあるゾーン」として表示されます。
多少の抜けや揺さぶりがあっても、「雲ゾーンをしっかり抜けたのか、まだ中なのか」で落ち着いて判断できます。
ゾーンで見ることで、細かなノイズに振り回されにくくなる
これが、雲をトレードに活かす大きな理由です。
雲を使った基本戦略の考え方
①雲の上では「押し目買いだけ」を狙う
価格が雲の上にあるとき、相場は上昇しやすい状態です。
このときに、「高いからそろそろ売り」と考えるのは、流れに逆らう行動になります。
雲の上にいる間は、基本的に買いのみ。
押し目が来たら買う、というスタンスに絞ったほうが安定します。
“雲の上=買いだけ考えるモード”と割り切る
これだけでも、無駄な逆張りはかなり減ります。
②雲の下では「戻り売りだけ」を狙う
反対に、価格が雲の下にあるときは、下落しやすい地合いです。
この状態で「そろそろ底だろう」と買い向かうのは、かなり危険です。
雲の下にいる間は、戻ったところを売るイメージを持ち続けます。
一度決めたら、安易に買いは狙わない。
“雲の下=売りだけ考えるモード”に切り替える
このシンプルさが、雲トレードの強みです。
実践① 上昇相場での雲トレード
①エントリーまでのチェック手順
上昇相場で雲を使う場合、次のような流れでチェックします。
まず、上位足(4時間足や1時間足)で価格が雲の上にあるかを確認します。
雲の上で推移しているなら、「上目線でOK」と判断します。
次に、トレードする時間足(15分足や5分足など)で押し目を探します。
下位足で一時的に調整が入り、再び上向きになりそうなポイントを待ちます。
上位足の雲で方向を決め、下位足でタイミングを取る
この役割分担を意識すると、迷いが減っていきます。
②損切りと利確の置き方のイメージ
押し目買いをしたあとの損切りは、「直近の押し安値の少し下」に置くのが基本です。
上位足で見て、雲の上にいる流れが続いている限りは、基本的にホールド。
利確は、事前に決めたレジスタンスラインや、過去の高値付近を目安にします。
雲そのものを利確ポイントにするというよりは、「方向の裏付け」として使うイメージです。
雲は“伸ばすべき方向を教えてくれる背景”だと考える
と、使い方が整理されます。
実践② 下降相場での雲トレード
①戻り売りの狙いどころ
下降相場の場合も、考え方は同じです。
上位足で価格が雲の下にあることをまず確認します。
そのうえで、下位足で一時的な戻りを待ちます。
価格が戻ってきたときに、移動平均線やレジスタンスライン、トレンドラインが重なっていれば、戻り売り候補として非常に強くなります。
雲で「売り方向」を決めてから、細かな根拠を重ねていく
という順番を崩さないことが大切です。
②安易な逆張り買いを避ける理由
雲の下で下落が続いている場面では、「そろそろ底だろう」という感情が湧きやすくなります。
しかし、一目均衡表の雲がしっかり上にあるうちは、まだ下方向が優勢です。
こうした場面での逆張り買いは、トレンドに真っ向から逆らう行動になります。
一度捕まると、含み損を抱えたまま長時間耐える羽目になりがちです。
「雲の下なら、安易な買いはしない」とルール化してしまう
これだけでも、無駄な損失をかなり減らせます。
雲+他のテクニカルとの組み合わせ
①雲+水平線で「特に強いゾーン」を見つける
雲はゾーン、水平線は線です。
この2つが重なるエリアは、多くの参加者が意識しやすいポイントになります。
例えば、「過去の高値&雲の上端がほぼ同じ価格帯」など。
こうした場所は、抵抗として非常に強く働く可能性があります。
雲×水平線の重なりは、“要注目エリア”としてマークしておく
と、チャートの見え方が一段変わります。
②雲+移動平均線でタイミングをとる
方向を雲で決めたら、エントリータイミングは移動平均線で見ていきます。
例えば、雲の上にいるときに「20期間移動平均線まで押してから反発したら買う」といった形です。
雲だけに頼らず、短期的なリズムは移動平均線に任せるイメージ。
これにより、「方向とタイミング」を分けて考えられます。
雲は“どっち側か”、移動平均線は“どこで入るか”を見る
と整理しておくと混乱しません。
雲トレードでやってはいけないこと
①雲の中で無理にポジションを持つ
雲の中は、上にも下にも揺さぶりが起きやすいゾーンです。
ここでポジションを持つと、
含み益と含み損を何度も行き来し、メンタルも消耗します。
「雲の中=お休みタイム」と割り切ることで、余計なトレードを減らせます。
“やらない”と決めるゾーンを持つことが、長く続けるコツ
と覚えておきましょう。
②雲を抜けた直後に勢いだけで飛び乗る
価格が雲を上抜けたり下抜けたりすると、「ブレイクだ!」と感じて飛び乗りたくなります。
ただ、抜けた直後はダマシも多く、行ってこいで戻されることも少なくありません。
ブレイクを狙うにしても、「抜けたあとに一度押し・戻りが入ってから」を待つ方が安全です。
焦って最初の一歩目を取りに行かないこと。
雲ブレイクは“抜けたあとに落ち着いてから”を狙う
この意識だけでも、無駄な負けをかなり減らせます。
この回のゴールと次のステップ
①雲は「方向フィルター兼・やらないゾーン」として使う
ここまでの内容をまとめると、一目均衡表の雲は、
・雲の上 → 買いだけ考える
・雲の下 → 売りだけ考える
・雲の中 → 基本は様子見
というシンプルなルールで十分“使える”ということです。
雲は細かな売買シグナルではなく、戦う場所と戦わない場所を決めるためのツール
と考えると、役割が一気にクリアになります。
次回は、オシレーター系指標に進む前に、ここまでの「トレンド系指標」との付き合い方を整理していきます。
まとめ|MACDは「相場の勢い」を見るための指標
MACDは、価格そのものではなく、移動平均線の関係から相場の勢いを捉えようとする指標です。
上昇や下落の方向だけでなく、その動きがどれくらい強いのか、弱まり始めているのかを確認する材料になります。
そのため、MACD単体で売買を完結させるよりも、トレンド判断やライン分析の補助として使うのが基本です。
MACDは「エントリーの合図」よりも、「今の流れが続きそうか」を確認するための指標と考えると、使いどころが明確になります。
まずは表示させて、価格の動きとMACDの変化を見比べるところから始めてみてください。
次回は、MACDを使った具体的なトレード判断について解説していきます。
【投資に関する注意】
本記事の内容は、筆者の個人的な見解であり、特定の通貨ペアや金融商品の売買を推奨するものではありません。
FX取引は元本保証のないリスクを伴う金融商品です。実際のトレードは、必ずご自身の判断と責任にて行ってください。
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